日米株式リターン比較
高ROE銘柄ほど投資リターンが奮わないという一部の言説に対し、ROE投資シミュレーション(前編)にて反証を示した。つまり、万年高ROE銘柄は、利益の全額を株主還元するのでない限り、低ROEを凌駕するリターンをもたらすと。そして、現実にそれを確認する格好のサンプルがある。
TOPIXとS&P500だ。
米国市場では石を投げれば高ROE企業にあたる。S&P500企業のROEは一貫してTOPIX企業を上回り続けてきた。
配当利回りに大きな差はなく、もちろん双方とも利益の全額を株主還元しているわけではないため、理論的にはROE投資シミュレーション(前編)における"余剰利益再投資モデル"そのままの結果が日米株式のリターンに表れるはずである。すなわち、万年高ROEの米国株式は、万年低ROEの日本株式のリターンを長期にわたって超過する結果となるはずなのだ。
では、結果から見てみよう。
比較対象はTOPIXとS&P500の過去10年間のリターンだ。条件を揃えるために、S&P500を円換算し為替前提を一致させた。また、両者とも配当込みのトータルリターンで比較した。
過去10年間で、TOPIXがS&P500を上回った年度は、2004年、2005年、2008年の3年しかない。
驚くべきことに、アベノミクス相場ともてはやされた2012年度末からの直近数年間ですら、為替一定前提でのリターンはS&P500に負けている。
さて、これを複利込みのリターンとするとどうなるか。
2003年末にTOPIXとS&P500にそれぞれ資金100を投じていた場合の評価額推移を下記に表わす。
データは省略するが、当期間中、日米株式に極端なPERの差は生じていない。そのため、リターンの差はほぼ利益成長率に起因する。
この結果は、高ROEを維持できれば、リターンは低ROEを上回るという一つの状況証拠であるといえると思う。
万年高ROE企業を見つけるのが難しいって? S&P500があるじゃないか!
日本人にとって日本株への投資は情報収集がしやすいなど様々なメリットがあるが、少なくともインデックス投資では米国株投資に比べて大きなハンデを負っている。
頻繁な銘柄分析などしたくない、株を買ったらほったらかしにしておきたい、何の銘柄を買えばいいのかわからないという初心者は、米国株を買うべきだ。
TOPIXとS&P500だ。
米国市場では石を投げれば高ROE企業にあたる。S&P500企業のROEは一貫してTOPIX企業を上回り続けてきた。
配当利回りに大きな差はなく、もちろん双方とも利益の全額を株主還元しているわけではないため、理論的にはROE投資シミュレーション(前編)における"余剰利益再投資モデル"そのままの結果が日米株式のリターンに表れるはずである。すなわち、万年高ROEの米国株式は、万年低ROEの日本株式のリターンを長期にわたって超過する結果となるはずなのだ。
では、結果から見てみよう。
比較対象はTOPIXとS&P500の過去10年間のリターンだ。条件を揃えるために、S&P500を円換算し為替前提を一致させた。また、両者とも配当込みのトータルリターンで比較した。
過去10年間で、TOPIXがS&P500を上回った年度は、2004年、2005年、2008年の3年しかない。
驚くべきことに、アベノミクス相場ともてはやされた2012年度末からの直近数年間ですら、為替一定前提でのリターンはS&P500に負けている。
さて、これを複利込みのリターンとするとどうなるか。
2003年末にTOPIXとS&P500にそれぞれ資金100を投じていた場合の評価額推移を下記に表わす。
データは省略するが、当期間中、日米株式に極端なPERの差は生じていない。そのため、リターンの差はほぼ利益成長率に起因する。
この結果は、高ROEを維持できれば、リターンは低ROEを上回るという一つの状況証拠であるといえると思う。
万年高ROE企業を見つけるのが難しいって? S&P500があるじゃないか!
日本人にとって日本株への投資は情報収集がしやすいなど様々なメリットがあるが、少なくともインデックス投資では米国株投資に比べて大きなハンデを負っている。
頻繁な銘柄分析などしたくない、株を買ったらほったらかしにしておきたい、何の銘柄を買えばいいのかわからないという初心者は、米国株を買うべきだ。
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