2015年5月14日木曜日

NISAと高配当株

NISAでは、どうやら高配当株が人気らしい。

NISAの保有残高ランキング

1位 : みずほ 3.0%
2位 : 三井物産 3.8%
3位 : 武田薬品 2.9%
4位 : キヤノン 3.5%
5位 : イオン 1.8%
  パーセントは15年5月現在の配当利回り


イオンは優待目当てだと思うが、それ以外はみな高配当株と呼んで差支えないだろう。


高配当株は配当受け取り時に減税効果が心理的にすぐに実感できるから人気が出るのはとてもよく納得できる。しかし、理論的には合理的でない行為だ。

まず、配当そのものには税金がかからないものの、それを株式に再投資しようと思うと、もはやNISA枠から外れてしまい次からは減税効果が得られない。
もし企業が配当をせず、そのお金を自社株買いや成長投資へ振り向けていた場合、EPSが成長する。成長投資により利益の絶対額が増加すれば、その利益をさらなる成長投資へと振り向けることができるため、大きな複利効果が働く。また、自社株買いでは利益の絶対額は増加しないものの、投資家にとっては配当再投資と同じ複利効果が得られる。(配当と自社株買い参照)

さらに、「配当落ち」という言葉があるように、企業にとって配当はキャッシュアウトを伴う自己資本の放出なので、一般的には純資産価値の下落により株価上昇を抑制する効果がある。NISAは減税期限の5年が過ぎると、その時点の株価が新たな取得原価として認識される。投資家にとって、取得原価は高ければ高いほど、その後の売却益を減らす効果が得られるので減税メリットが享受できる。

そういうわけで、一見したお得感に惑わされず、NISAには低配当株を選ぼう。


ところで、SBI証券のNISA保有残高ランキングの米国株式版をみると、AT&Tのような高配当株はもちろんランクインしているものの、テスラ・モーターズやアマゾンのようなグロース株や、バークシャー・ハサウェイのような地道なEPS成長を目指す無配株がちらほらと目につく。
案外、米国株投資家の方が合理的なのかもしれない。

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