2016年6月25日土曜日

愛せよ連続増配株

 イギリスのEU離脱派勝利を受けた足元の株価急落を単なる市場の気まぐれなどと見くびるつもりは一切ないし、むしろどちらかと言えば今までPERの拡大によって株価が上がってきた米国株が、PER縮小局面に突入する可能性を念頭に置いてさえいる。さらに悪いシナリオとして、昨年末にも言及したように景気後退すら否定すべきではない。ドル円がトレンドとして円高に振れるとき、米国経済は景気減速に見舞われることが多いことを思い出し、長期にわたる陰鬱な株価推移と付き合う覚悟が必要となるかもしれない。

 そう、覚悟だけだ。持ち合わせの知識と相場観と行動力では「覚悟する」という以上のことは出来ない。私の貧相な予測能力は、例えば「イギリスのEU離脱は世界経済に直接的なマイナス影響を及ぼしはしない」というような見解らしきものを吐き出すことができるが、そんな根拠に乏しい予想に価値はない。予測能力は行動のためではなく、心の準備のために動員される。ポートフォリオの時価評価下落をぼーっと眺め続ける覚悟。下落が数年間続いたとしても、普段と変わりない気持ちで仕事に行き、家族と過ごし、すぐさま含み損になろうが給与が出たら淡々と株を買い続ける覚悟。仮にお金が儲かろうが、精神を乱されて日々の生活に支障が出るのであれば、それはまったくもって幸せな投資ではないと私は思う。

 ここでタイトルを改めてご覧いただこう。愛せよ連続増配株。
 愛せよ、とまで踏み込むのは余計なお世話だろうからそこはお好みで構わない。ただ、やはり毎年増え続ける配当は心の清涼剤として大きな役目を果たしてくれる。
 過去、キャピタルゲインとインカムゲインは本質的に同じものであり、両者を分けて考えるべきではないと主張してきたのに(参考:配当と自社株買い)、どの口がそんなことを言うのだと訝る気持ちはわかる、とてもわかるよ。
 ただ、投資は理屈ばかりじゃないとあえて強調するまでもないだろう。配当はリアルなキャッシュとして口座に入金される嬉しいものなのだ。この感情を否定するつもりも否定されるつもりもない。

 幸い、米国には25年以上連続増配している会社が108社もある。(日本では花王の1社のみ)
 その企業一覧は下記サイトで確認できる。

The DRiP Investing Resource Center
http://www.dripinvesting.org/tools/tools.asp


 連続増配すなわち高パフォーマンスを確約してくれるというわけではもちろんないが、長期にわたって配当を増やし続ける企業というのはほぼ例外なく優れた事業と気高い株主還元意識を持っている。私はその定性的な側面にこそ価値を見出したい。

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