優良ビジネス見極めのキーワード


『反復』
需要は規則正しく繰り返されるか。キャッシュフローの予測可能性の高さは資本の効率運用を助ける。景気感応度が低いことは必須要件といっていい。



『潜伏』
普段は顧客に存在を意識されず、知らぬ間に利用される状態が望ましい。目立たないのでひっそりと儲け続けることが出来る。


『集金システム』
顧客の銀行口座やクレジットカード情報を入手して、有無を言わさずお金を徴収すべし。契約更新の意思を確認しなくて済むならなお良い。


『インターネット』
推進力となる必要はないが、少なくとも自らの優位性を脅かす敵であってはならない。


『補完関係』
営む事業は互いに密接に関連しているべきだ。畑違いの複数のビジネスを効率的に運営するのは一般的な経営者の能力を超えている。投資家なのだから、分散は投資対象を拡げれば済む話で、一企業にそれを代行してもらう必要はない。


『価格』
現在提供している価格の高低は関係ない。自らが決定力を握れるか、ただそれだけが重要である。値上げしたら顧客が怒ったり離れたりする事業なら投資先を変えた方がいい。


『テールリスク』
確率的に極めて低いものの、ひとたび発生すれば存続を脅かすリスクを抱えていないか。大規模工場依存や地震保険の売り手などがそれにあたる。破綻すればお金はパーだし、破綻せずとも万一に備えた準備資金をバランスシートに保持し続けなければならず、非効率な経営を余儀なくされる。


『複雑+既得権』
複雑な構造や問題を抱える業界に既得権を持つ企業を脅かすことは、新興企業がグーグルになるより難しい。投資家は場合によって非効率性を愛さなければならない。


『質量』
提供するプロダクトの物理的な質量は、長距離輸送が利幅を圧迫するほど十分に重いか。そうであるなら全世界が競争相手になることが避けられるだろう。


『労働力』
地理的、利幅的、業務面の魅力などにより、必要な時に必要なだけ容易に調達可能か。不可であれば労働力を必要としないビジネスでなければならない。


『政治』
政治家が営利企業の繁栄を妨害する政策を打ち出してくる国に本拠を構える会社の価値は相当に割引いて考えるべきである。


『正の外部性』
自社外の組織や人が、結果的に自社事業を強化してくれるようなインセンティブを持っているか。


『トレンド』
魅力的なビジネス要件を全て兼ね備えているかに見える企業でも、業績が下降を続けているのなら我々は何かを見落としている。業績や社会情勢から発せられるメッセージを無視してはならない。



冒頭画像
『エレファント』ガス・ヴァン・サント
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コメント

  1. 本エントリはビジネスのみにフォーカスされていますが、経営者について留意されていることはありますか?
    私は「経営陣がツイッターをやっていない」ことをMUST条件としています。

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    1. 私もツイッターをやめて集中力の著しい向上を実感しているところなので、できればSNSでの情報発信などにかまけていない経営者がベターと思います。噂の社長はツイッター云々よりその知性を信じることが難しいので投資対象として考えたことはありません。

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