2017年5月10日水曜日

意味ないシリーズ2 -パフォーマンスランキング-

 前回記事にて含み損益管理の(私にとっての)無意味さを説明したので、その流れでもう一つ無意味な指標をネタにしてみたい。対象は投資パフォーマンスランキングだ。

 私はここで株式投資ブロガーの自己申告値を集計し、パフォーマンスランキングを公表している人気サイトを批判する意図はないことを始めに申し添えておく。あのサイトはあくまでお遊びとしてそういったランキングと戯れているのだろうし、参加者の大半もこれから私が主張することは百も承知で参戦しているに違いない。したがって、この記事は誰に向けられたものでもないツマラナイ独り言で、読まれる価値に乏しいものになる可能性がある。だからサラッと行こうじゃないか。

 ところで皆さん、目標リターンってあるだろうか。ツイッターやってた頃はよく年率20%が目標とプロフィール欄に書いたりしている投資家を見かけたものだが、ツイッターやめる頃にはそんな投資家たちもすっかり現実的になり、目標リターンを口にしなくなっていた、そんな印象が残っている。
 まあでも、不可能であるということに目を瞑れば、年率20%目標も別に悪くない。あなたがまだ20代前半の投資家で、手元資金が100万円とかしかないのであれば、年率一桁のリターンなんて物足りないなんてものじゃないだろうから。
 で、年率20%だけど、どうやってそんな数値を叩き出すつもりですか。なになに、優れたファンダメンタルズ分析で有望な小型成長株に集中投資。頑張ってください。まあ銘柄選別眼頼りもいいけれど、それだけじゃ年率20%をコンスタントに叩き出すのはどう考えても無理ですよ、実際。毎年100万円を追加入金して、それを20%で運用し続けられたなら、定年する40年後には運用資産88億円。妄想はタダだから無理だと思わない自由は存分に満喫しても誰も文句は言わないが、まあ無理でしょ。銘柄選別だけで無理ならどうするか。そこで信用取引だ。レバレッジこそ平凡なリターンを増幅してくれる素晴らしい金融的解決策。実際、パフォーマンスランキングの上位に並んでいる数十%のリターンをあげている投資家には信用取引を駆使している人が多いのではないだろうか。あとは1銘柄か2銘柄の集中投資でたまたま当たりを引いた人とか。そしてそういったリスキーな投資手法を選択している人は、若くて、手元資金が少ないはずだ。失うものが少なく、失っても挽回する時間がある人にとって、過剰に見えるリスクは最適解になり得る。(若くなくて、手元資金の多い人がそんなリスキーな投資手法を採っているのなら、遅かれ早かれランキングから消える運命にあるのでここでは語るに値しない)
 ただ、パフォーマンスランキングはそれらのバックボーンを何も語ってはくれない。ハイパフォーマンスの投資家の年齢も、運用資産も、分散の度合いも、何も語らない。あるのはただ、年初来パフォーマンスのパーセンテージだけだ。運用資産100万円のリスクを取った運用と、運用資産1億円の勝ち逃げモードの運用が、百分率というたった一つの基軸で同列に比較されている。

 繰り返しになるが、パフォーマンスランキングの管理者も参加者もそんなことは分かっているであろうことは承知している。ただ、ウブな投資初心者が、どうしても目立ってしまうあのサイトで、成績上位者のブログを訪ね、(当人にとっては最適解であったとしても)バランスを欠いた投資手法をお手本にしてしまうようなケースが少し頭をよぎったので、何となく言及してみたい気持ちにさせられた。

2 件のコメント:

  1. 前回と今回の投稿内容は素晴らしいですね。
    完全に同意します。切り口がシャープで素敵です。

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    1. 全体構成を考えず勢いだけで書ききった文章の方が面白いということが結構あり、前回今回ともまさにそういう類のものでした。最近、書き始めることの心理的抵抗を少しでも少なくしようと試みているので、結果として文章の肌触りが変わってくるかもしれません。

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