カンガルー娘に呪いをかける

    まったくもって余計なお世話かもしれないし、そもそも"紹介"という行為自体がひどく傲慢な気がしてならなかったので、ただ個人的な愉しみとして動向をフォローしていた。しかし、方針を変えることにする。なぜなら、密かな愉しみとして草葉の陰から見守っていた過去、唐突なブログ閉鎖という形で私は2回も袖にされている。ここで呪いをかけておくことが、私の愉しみが将来的に確保される最善の方策になるであろうという、自己中心的としか言いようのない動機に屈服することにした。
　つまりこういうことだ。投資に関するテクストは著名投資家の著作を含めてほとんど素通りする私にも、偏愛する投資ブログがある。今しているのは、その投資ブログの話ということになる。

カンガルー娘ユーリ

　同じようなタイトルと同じような内容が氾濫する陰鬱な米国株ブログ界隈において、この独創性はそれだけで貴重なものと言わざるを得ない。文学的感性、とかいう陳腐な表現を持ち出すのはやめておこう。とにかく、この人の書く文章を読み続けたいという思いが惹起されるのは、おそらく私だけではないはずだ。（そして嗚呼、勘違いでなければ20代前半の頃の私にもこのような煌めきが備わっていた気がするが、今口から紡ぎ出される言葉たちのことごとくは詩的さから程遠い。だから、この記事は失われてしまったものに対する憧れの表明でもある）

　野暮な行為によって多少は寄与するであろうアクセス数増加がユーリさんの執筆意欲に結び付いてくれるという無責任な判断から記事は綴られているが、言うまでもなく、このお節介が本人の意向に反するということであれば、当記事を撤回するだけの良識は持ち合わせている。