マイ・ポートフォリオ(2017年8月末)
年初来リターン(円建・税・配当込) +0.4%
S&P500(円建) +4.3%
投資元本 28.1百万円
全部売却:Foot Locker(FL)、エスティック(6161)
追加購入:Wyndham Worldwide(WYN)
新規購入:S&P Global(SPGI)
フットロッカーの手酷い損失によって年初来リターンがS&P500に対して見事に劣後したので、今回は我がポートフォリオに似ていなくもない比較対象として同指数(円換算)を併記することにする。
以下、FL完全撤退による資金の振り向け先について簡単にコメント。
[ ウィンダム・ワールドワイド(WYN) ]
保有比率1%未満の位置で様子見の予定だったが、2018年上期スピンオフ計画(ホテルとタイムシェアの事業分離)発表を受けてポジションを上げた。絶対水準としてそこまで魅力的なバリュエーションではないが、スピンオフ企業のパフォーマンスはただでさえ良くなる傾向があるうえ、WYNは他のホテルチェーンやタイムシェア企業と比較してディスカウントされているので、分割後の水準訂正を期待しての購入となる。(スピンオフ企業のパフォーマンスが良い理由は諸説ある。私はコングロマリット・ディスカウントからの解放による影響が大きいと踏んでいる。)
気を付けなければならないのは税金関係で、分離元の会社の取得コストは変わらず株価は分離した分だけ下がるので含み損となり、割り当てられた分離会社株の取得コストはゼロと評価されるので大きな含み益が認識される。FLの繰越損失を積極的に活用していきたい。
[ S&Pグローバル(SPGI) ]
新規購入のS&Pグローバル(SPGI)は信用格付けビッグ3の1社だ。(残りの2社はムーディーズ、フィッチ。3社で世界シェアのほぼ全てを支配している。)
S&Pの場合、レーティングだけではなく、S&P500などの指数ビジネスも伸びている。ムーディーズ(MCO)とどっちを買おうかさんざん迷ってこっちに決めたが、本当にどっちでもよかった。ユルユル裁定取引で検証した通り、中期的なパフォーマンスにも大差ないと思われるため、SPGIのパフォーマンスがMCOを短期的に上回るようであれば、乗り換えも検討する。
高リスクの仕組み商品に高格付けを出していたことで、金融危機時にこれ以上ないほどの社会的批判に晒されたレーティング・ビジネスだが、稼ぎ頭を仕組み商品向けからコーポレート向けに転換して見事に成長軌道へ戻っている。レーティングが本質的価値を社会に提供しているかという点について、議論するつもりはない。私は投資家なので、危機を見事に乗り越えたビジネスのしぶとさに着目するのみだ。
少し前に「小売銘柄からは撤退か。ホームデポなどに乗り換えないのか」というご質問を頂いたが、そうです、もう撤退です。
S&P500(円建) +4.3%
投資元本 28.1百万円
全部売却:Foot Locker(FL)、エスティック(6161)
追加購入:Wyndham Worldwide(WYN)
新規購入:S&P Global(SPGI)
フットロッカーの手酷い損失によって年初来リターンがS&P500に対して見事に劣後したので、今回は我がポートフォリオに似ていなくもない比較対象として同指数(円換算)を併記することにする。
以下、FL完全撤退による資金の振り向け先について簡単にコメント。
[ ウィンダム・ワールドワイド(WYN) ]
保有比率1%未満の位置で様子見の予定だったが、2018年上期スピンオフ計画(ホテルとタイムシェアの事業分離)発表を受けてポジションを上げた。絶対水準としてそこまで魅力的なバリュエーションではないが、スピンオフ企業のパフォーマンスはただでさえ良くなる傾向があるうえ、WYNは他のホテルチェーンやタイムシェア企業と比較してディスカウントされているので、分割後の水準訂正を期待しての購入となる。(スピンオフ企業のパフォーマンスが良い理由は諸説ある。私はコングロマリット・ディスカウントからの解放による影響が大きいと踏んでいる。)
気を付けなければならないのは税金関係で、分離元の会社の取得コストは変わらず株価は分離した分だけ下がるので含み損となり、割り当てられた分離会社株の取得コストはゼロと評価されるので大きな含み益が認識される。FLの繰越損失を積極的に活用していきたい。
[ S&Pグローバル(SPGI) ]
新規購入のS&Pグローバル(SPGI)は信用格付けビッグ3の1社だ。(残りの2社はムーディーズ、フィッチ。3社で世界シェアのほぼ全てを支配している。)
S&Pの場合、レーティングだけではなく、S&P500などの指数ビジネスも伸びている。ムーディーズ(MCO)とどっちを買おうかさんざん迷ってこっちに決めたが、本当にどっちでもよかった。ユルユル裁定取引で検証した通り、中期的なパフォーマンスにも大差ないと思われるため、SPGIのパフォーマンスがMCOを短期的に上回るようであれば、乗り換えも検討する。
高リスクの仕組み商品に高格付けを出していたことで、金融危機時にこれ以上ないほどの社会的批判に晒されたレーティング・ビジネスだが、稼ぎ頭を仕組み商品向けからコーポレート向けに転換して見事に成長軌道へ戻っている。レーティングが本質的価値を社会に提供しているかという点について、議論するつもりはない。私は投資家なので、危機を見事に乗り越えたビジネスのしぶとさに着目するのみだ。
少し前に「小売銘柄からは撤退か。ホームデポなどに乗り換えないのか」というご質問を頂いたが、そうです、もう撤退です。
質問恐れ入ります。BLKや指数組成会社であるSPGIをポートフォリオに加え入れたとのことでありますが、いわゆるパッシブ運用にも意識が向いていると言う事でしょうか?将来的には個別株から完全にインデックス運用に切り替えるご予定はありますか?
返信削除BLKとSPGIへの投資は確かにパッシブ運用に吹く追い風の強さを上方修正して認識したことが関係していますが、私自身は今のところパッシブ運用への移行を考えていません。
削除これは私が市場に対してアウトパフォームするのだという自信や意思を表しているのではなく、単に様々な企業の決算書やビジネストレンドを株主という当事者として追いかけていきたいからです。
いうなれば、私は投資が趣味なのではなく、個別株投資が趣味なのです。
質問で恐縮です。スピンオフについて私が無知なのでご教示くださると幸いです。
返信削除WYNの「割り当てられた分離会社株の取得コストはゼロと評価される」というのは必ずそうなるものですか?WYNの経営陣が決めることなのか、日本の証券会社の都合によるのか。(証券会社のウェブページでは、特定口座では扱えないコーポレートアクションとしてスピンオフが示されていました。あまり情報が見つけられず困りまして…)
スピンオフ企業の取得コストがゼロ評価されるのはスピンオフ企業の意思決定と無関係のため、少なくとも証券口座画面上では「必ず」そうなります。そして分離元企業含めた2社とも一般口座へ強制移管されるというオマケつき…
削除何も知らずにCOPを保有していた頃、PSXが分離されて、いきなり巨額の含み益と同額の含み損が認識されてビビったことを思い出します。
しかし法人税実務においてはスピンオフ企業の取得コストは取得元企業と按分できるので、取得コストがゼロになるのは単に証券会社の都合であって、確定申告の際に自分で按分したコストを割り当てることは可能なのではないかと思います。(税理士の見解を確認したわけではありません)
ありがとうございます。なるほど、他の銘柄とうまく損益通算できれば美味しいのかもしれません。
削除これだけ何もかもが上がっている状況では、相殺させる含み損銘柄が干上がっている人も多いでしょうから、手数料はかかるけれど、大人しく権利日前に売って、分割後に買いなおした方が良いかもしれませんね。
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