解説付き 米国株投資 初級英単語帳 -決算書編-


dividend
「配当」のこと。分けるを意味するdivideに似ている。配当は投資家に分け与えられるというイメージを描きつつ、受け取ったら感謝の気持ちをブログで報告しよう。


interest
「利息」のこと。「興味」と「利息」が同じ単語であることは奇妙だが、利息の方の意味が最初にあった。どうもinterestingは「利息を生みそう≒儲かりそう→興味深い」という流れで面白いという意味を獲得してきたらしい。知的好奇心を刺激する面白さがinterestingなわけだ。


share, securities
shareは「株式」のことを指す。株式投資というような使用法に見られる抽象的な意味合いの時はstockが使われ、有価証券としての株式の意味合いが強い場合はshareが使われる。
securitiesは有価証券のこと。こちらは株式に限らず債券なども含まれ、B/S内にmarketable securitiesという項目で姿を見かけることが多い。


repurchase, buyback
「自社株買い」のこと。buyback programに則ってrepurchaseが行われることにより、shares outstanding(発行済み株式数)が減少し、Earnings Per Share(EPS)が高まっていく。


SGA
"Selling, General and Administrative expenses"の略で、「販売費及び一般管理費」のこと。
成熟企業の決算書においてはどうせ数値は横這いだから読み飛ばされ、急成長赤字企業においては「おいおい、売上成長率以上の勢いで増えてるじゃないか。この調子で黒字化するのかよ」と眉をひそめられる項目。


goodwill, intangible assets
goodwillは「のれん」、intangible assetsは「無形資産」のこと。どちらも形がなく、会計が生み出した概念である。次の項目と併せて読まれたい。


depreciation, amortization
「減価償却」のこと。depreciationは有形固定資産の、amortizationはのれんや無形資産の償却費を表す。米国会計基準およびIFRSではのれんは償却されない(上場企業の場合)。
誤解されがちであるが、買収に際して時価純資産と買収価額の差は全額のれんに計上されるわけではなく、PPA(Purchase Price Allocation)という手続きを通してgoodwillとintangibleに分離され、intangibleのうち価値が減価していくとみなされるものについてはきちんとamortization costが認識されるのだ。IFRSを任意適用したウルトラなんとかという会社がそこのところを見誤って、巨額買収した企業の無形資産償却費分を下方修正するお粗末な事案もあった。
なお、プレノンは損益に対して有用な情報を与えることのないのれんの規則償却に反対の立場です。


Capex
"Capital expenditures"の略で、「設備投資」のこと。キャッシュフロー計算書の"Cash flows from investing activities"に表れる。
ITや企業買収全盛の昨今においては有形固定資産の取得などすっかり影が薄くなってしまった感があるものの、depreciationとのバランスを見ながら今企業は成長しようとしているのか、投資を抑えているフェーズにあるのかなどをしっかり確認していきたい。


adjusted -, non-GAAP -
-の部分にはEPSやEBITDAなどの利益用語が使われ、会計基準(GAAP)に基づかない会社独自の尺度による成績を表す。GAAPに対して訴訟関連など一時費用や、買収によって生じた無形資産償却費、また株式報酬費用が除外されていることが多く、基本的にGAAPベースの利益より大きい

一時費用やサンクコストである無形資産償却費はともかく、恒常的に発生する立派な人件費である株式報酬を調整してしまうとは見上げた精神であると言わざるを得ない。


冒頭画像
『スプリング・ブレイカーズ』 ハーモニー・コリン


にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

コメント